こだわり
安心して食べられる美味しい梅干し
梅製品はなんといっても原料の梅の良しあしです。
神尾の梅は最高級の梅を選び出し、塩分をひかえ、又その芳香を生かした製法で自然生成のアルカリ性を重視し、完熟梅の果実酸を損なうことのないよう留意しております。
適度な酸っぱ味と、まろやかな味は当社の味として御好評をいただいており、また少なからず自負いたしておるところでございます。
梅干しSalted plum
日本人の食生活に欠かせない梅干し。最近では、熱中症を予防するためには水を飲むだけでなく、梅干しを食べると塩分やミネラルが摂取できて体内での水分吸収がよくなる、と注目されている。すっぱいけれど、ついつい後をひくおいしい梅干しがどのようにつくられているのかなど梅干しについてご紹介します。
梅干しの原材料は梅。
Raw materials
梅干し用の梅は 左の写真のように完熟して黄色い色をしています。梅漬け用の梅は、緑色の梅を使用します。梅の木は、冬に白やピンクの美しい花が咲き、春から初夏にかけて実がなり、6月から7月に収穫されます。実の大きさは小さいもので直径約2~3cm、大きいもので4~5cmくらいで、生で食べることはなく、必ず梅干しや梅漬け、梅酒、シロップ漬け、ジュース、ジャムなどに加工されます。現在では梅の種類は300種以上もあり、日本各地の名産品にもなっている。有名なのは和歌山県の「南高梅」ですが、神奈川県の小田原でも古くから梅の栽培が盛んで、「十郎梅」「白加賀」「杉田」などたくさんの品種が生産されています。神尾食品工業で梅を採取している「曽我の梅林」は、3万5000本もの梅の木が植えられている広大な梅林です。
開花の季節には多くの花見客が訪れる人気の観光スポットでもあります。
梅干しの塩分濃度は
18%~20%
Salinity
梅干しづくりになくてはならないのが、塩。梅と塩を混ぜ合わせて数週間に渡って漬け込むことが、梅干しづくりの第1歩です。
どれくらいの塩が必要なのか?神尾食品工業株式会社では塩分濃度は18 ~ 20%。ということは、梅1kgに対して塩約200gの割合になります。
かなりしょっぱいのでは? と思うかもしれませんが、梅干しづくりではこのくらいの塩分濃度が一般的です。この塩分によって、梅干しは腐らず、カビがはえることもなく長期間保存することができ
ます。
食中毒を抑える、
梅干しのすごい効果
Amazing effect
おにぎりやお弁当の中になぜ梅干しを入れるのでしょうか? あのすっぱさが食欲を増進させることはもちろんですが、ごはんが腐るのを防ぐ効果があるから、ともいわれています。これは、食べ物が腐る原因となる食中毒菌の増殖を、梅干しが抑えてくれるからなんです。また、梅干しは身体の中でも活躍をしてくれます。カテキン酸という梅干しの成分が抗菌・滅菌の働きをしながら、胃腸の炎症を抑えたり、胃腸の動きを整えてくれます。「おなかの調子が悪いときには梅干しを食べるといい」そんな古くからのいい伝えにも、科学的な理由があるのです。
梅干しは健康食品。
毎日食べよう!
Let's eat every day
梅干しにはまだまだたくさんの健康効果があります。例えば、血液をきれいにする効果もそのひとつ。人は、米、麦、魚、肉などを食べると身体が酸性になりがちで、アルカリ性食品を食べて体内のpHを調整する必要があります。それによって血液がきれいになって、酸素や栄養素を身体の隅々までスムーズに運ぶことができます。また、疲れをとる効果もあるといわれています。疲れのもとになるのは、乳酸と呼ばれる物質。梅干しに含まれるクエン酸は、この乳酸が増え過ぎるのを抑えるうえに、カルシウムの吸収を助ける働きもあるからです。1日1~2個、毎日食べれば体調はばっちり!というわけです。
梅干しができるまでHow to make
梅干しづくりに欠かせないものは、梅、塩、日光、そして職人さんたちの長年の経験。味も色も食感も、職人さんたちがひと粒ひと粒の状態をしっかり見ながらつくり上げていきます。そのていねいなお仕事を紹介します。
1.梅の収穫
梅を収穫するのは、毎年5月~6月頃です。
工場近くにある「曽我の梅林」から大量に運ばれ、4段階の大きさ(SS・S・M・L)に選別します。
2.漬け梅
大きなタンクに梅と塩を入れて、約1ヶ月間漬け込みます。
この時の塩分濃度は18~20%です。
数日漬けると塩の作用で梅の水分が抜けて、水の中に浮いた状態になります。
この水のことを「梅酢」と呼びます。
3.天日干し
工場の屋上が梅干し場となります。塩漬け後の梅はここに運ばれて、夏なら3日間、冬なら1週間くらい天日干しをします。
黄色だった梅は、日光に当てることでだんだん赤くなり、梅干し色になっていきます。
約20%だった塩分濃度は、水分を蒸発させることで23%くらいになります。
トレー1枚に約4kgの梅がのせられ、ズラリと並べられたトレーの数は、約1500枚に なります。雨に当たらないように職人さんはいつでも天気予報に注意しています。
雨が降りそうなときには、トレー全体にビニールシートをかけて濡れないようにし
ます。
どの面にも均等に日光が当たるように1日に2~3回、トレーをゆすって梅をひっくり返します。これによって梅全体に均等に赤い色が付きます。
赤くなった梅、日光の強さ、気温、湿度によって色や乾き具合は変化します。天日干しを終わらせるタイミングは、職人さんが梅の状態をよく見て判断します。
干し終わった梅は職人さんによってひとつひとつチェックします。傷ついたもの、色や形の良くないものはここで選別されます。
4.塩抜き
天日干しが終わった梅干しは、さらにおいしくするために1年以上保存します。
その後、加工工場で塩抜きをします。
大きなタンクに梅干しと水をいれて1日置くと、梅干しの中の塩分が抜けます。
こうして23%くらいだった塩分を10~15%くらいまでに調整します。
5.調味
塩抜きした梅干しをはちみつやかつお、昆布等の特製の調味液に漬けたら、いよいよおいしい梅干しの完成となります。
調味液に漬けること約1週間。
味わい深い梅干しができあがります。
6.パッキング
おいしく味付けされた梅干は、手作業でやさしく、丁寧に計量・包装されます。
一粒一粒を確認しながらパッキング。
パッキングされた梅干しは、さらに段ボールに詰められて、お土産屋さんなどに出荷されます。